住宅ローンを組む際には、金融機関の格付が高いところを選んだ方がよいのでしょうか?
金融機関の格付というのは、金融機関の信用力を客観的に判断するための指標のことです。
この格付を気にする必要があるのかということについては、預金者の場合は必要ですが、住宅ローンを組んでいる人については、あまり気にする必要はないと思われます。
というのも、住宅ローンの場合には負債を抱えているのは利用者の方ですし、万が一金融機関が破綻したとしても、通常は移管先の金融機関に債務が移るだけだからです。
ただし、繰上返済手数料が無料であるなど、その金融機関独自のサービスについては変更されることがありますので注意が必要になります。
ちなみに、金融機関の信用力と住宅ローンの審査の厳しさとは無関係です。審査の厳しさは、どちらかというと引受保証会社の方針に左右されます。
住宅ローンにおいて金融機関の信用力が影響するのはどのような場合ですか?
住宅ローンにおいて金融機関の信用力が影響するのは次のような場合です。
■住宅ローンに延滞があると、住宅ローンを組んでいた金融機関が破綻した際に、不良債権とみなされ整理回収機構などに債務が移管され、一括返済や返済計画の見直しを迫られる恐れがあります。
■金融機関が破綻した後、ATMの提携や支店の所在地など、引継金融機関の利便性が悪くなるリスクがあります。
■住宅ローンを組んでいた金融機関に預金があった場合には、その預金は住宅ローンと相殺することができます。
■万が一住宅ローンを利用している金融機関が破綻した場合、それまで利用できたその金融機関独自のサービス(大幅な金利優遇、繰上返済無料、自動繰上返済など)が移管先の金融機関では利用できないことがあります。 |