金融機関はどうして住宅ローンキャンペーンをやっているのですか?
近年多くの金融機関が住宅ローンキャンペーンをやっているのは、民間金融機関どおしで住宅ローン競争が激化していることが背景にあります。
その具体的な背景としては次のようなことが考えられます。
■モーゲージバンクなど非金融機関の参入
最近はモーゲージバンクと言われるノンバンクや住宅販売会社も住宅ローンを取扱うようになってきていますので、今後ますます住宅ローン商品は多様化、複雑化するものと思われます。
また、今後はさらに顧客獲得競争が激しくなると予想されますので、複雑化した商品の中から自分にとって最適な住宅ローンを選択することがとても大切になってきます。
■証券化ローンなど新商品の台頭
証券化ローンが台頭すると、金融機関が長期の金利上昇リスクを金融機関本体から市場に転嫁することができるようになるので、変動型商品へのサービスが広がったと考えられます。
■借り手側の意識の変化
借り手側が、住宅販売会社や不動産会社の斡旋によって住宅ローンを選択するよりも、自分に適した住宅ローンを自分で探す傾向になってきているので、それが商品を提供する金融機関側の姿勢を動かす要因になっているようです。
■銀行の収益構造の変化
各金融機関が、企業融資よりも担保があって破綻率が低い住宅ローンを収益の柱にシフトさせているという背景もあるようです。
■住宅ローン貸し手の官から民への移行
住宅金融公庫の廃止・縮小に向けて、その受け皿として民間ローンが台頭してきました。
また、団塊ジュニアを中心とした返済後の退職金の運用を受託するなど、顧客とのつながりのきっかけとしての位置づけを強くしている面もあるようです。 |